社長との出会いはベトナムでの展示会 楽しそうな雰囲気に魅力を感じ、単身日本へ! 株式会社YSK レ・ティ・ラン・フォンさん(YSK特集2)

 
株式会社YSKは自動車や機械に使用されるシャフトを専門に、製造・販売されているシャフトメーカーです。
 
 
製造部本社製造課課長代理の石川大翼さんへのインタビューは、こちらをご覧ください。
日本3拠点、海外2拠点に工場や営業所があり、従業員の方は男女合わせて200名ほどいらっしゃいます。今回は大阪本社に在籍する営業部海外営業課のレ・ティ・ラン・フォンさんにお話を伺いました。

ベトナムで社長から直々にスカウト!

 
ーーフォンさんの出身はどちらですか?
ベトナムのゲアン出身です。ハノイにある大学で、英語と日本語を勉強していました。大学3年生の時は、1年間日本の大学に留学していました。
ーー過去に日本での生活も経験されていたのですね。その頃から日本で働きたいと思っていたのですか?
日本の文化や日本語をもっと知りたいと思っていたので、日本で生活してみたいとは思っていました。でも、日本で働くことはあまりイメージできず、将来はホーチミンで就職しようと思っていました。
ーーそこからどういった経緯で日本に来ると決めたのでしょうか?
そこからは自分でも不思議と思うくらいなんですが・・・。
残りの大学生活は、せっかく学んだ日本語を使ってバイトをしようと思い、ベトナムで通訳の仕事をしました。その時に、ベトナムに来ていた弊社社長の石川と出会い、日本にある私の会社で働かないかと声を掛けてもらったんです。
 
 
ーー石川さんは仕事でベトナムにいらしていたんですか?
ハノイで開催された製造業向けの展示会に来ていました。私は、社長と現地の企業の通訳の仕事を与えられていたのですが、実際に展示会に行くと日系企業や、ベトナム営業所に出向している日本人が多く、正直、通訳の仕事はあまりありませんでした。笑
ーー展示会で石川さんの通訳として出会ったのですね。でも、展示会中は石川さんと話す機会はありましたか?
ありましたが、私は製造業のことは何も知らないので、専門的な話はしませんでした。私のプロフィールも知らない状態でしたので、お互いのこと話していくうちに、社長の熱い想いや楽しそうな雰囲気が伝わり、『私の会社で働きませんか?』と言われ、思わず頷きました。
ーーその場で決めたのですか?
はい。袖振り合うも多生の縁だと思いましたし、楽しそうな雰囲気が伝わり、その場で決めました。
(フォンさんから飛び出した難しいことわざに一同驚く)
ーー日本人でもすぐに出てこないことわざです。
それにしても急展開ですね!その後はどのような流れで日本にいらしたのですか?
その後、日本語と英語の勉強を続け、日本語検定1級を取得し、TOEICは750点くらい取れるようになりました。コロナ禍で中止となりましたが、アメリカやヨーロッパでの仕事に通訳として同行する予定もあったので、語学の勉強は社長と決めた約束でした。
2020年6月にベトナムの大学を卒業し、すぐ日本に来る予定でしたが、新型コロナウイルスによる入国制限で延長し、結果的には12月に日本に来ました。

日本とベトナムの架け橋に

 
ーー現時点(2022年1月)で、日本に来て約1年ですね。現在、フォンさんはどのような仕事を担当されているのですか?
海外営業課として、国際貿易を促進する立場にいます。具体的には、主にベトナム企業を相手に、外注先企業や輸入品を探しています。YSKとベトナムの企業とで、共に何かできないかと考えています。
ーーコロナ禍になってしまい、なかなか現地に行けないと思いますが、本来であればベトナムに行き探したいですよね。
はい。リモート展示会なども参加しましたが、やはり自分の目で見ないと安心できないと思います。現在いくつかの企業とコンタクトを取っており、状況を見て実際に訪問したいと考えています。
ーーフォンさん以外にも同じ業務を担当されている方はいらっしゃいますか?
上司と同僚を含めた3名で担当しています。私はベトナム担当ですが、東京営業所には中国を担当している中国人社員がいます。

日本で働く上での戸惑いも

 
ーー日本で働くことに対して、どのようなイメージを持っていましたか?
日本人の働き方って、すごく厳しくて規則正しいイメージがありました。
ベトナムの大学に在籍していた頃、複数の日本企業が合同で主催したコンテストに参加したことがありました。そのコンテストは、参加者が各企業のPRスピーチやプレゼンテーションを行い、その内容や出来栄えを競うものです。私たちのチームはスピーチを発表し、優勝することができました。その時、優勝特典として、チーム全員で日本に行き様々な企業を見学する機会があったんです。
有名な大手企業を見学したのですが、真面目な人ばかりで、その時に日本で働くのは私には無理だと思いました。笑
ーーYSKに入社して、そのイメージは変わりましたか?
YSKの方々は家族のように本当に優しく教えてくれます。仕事はもちろんですが、日常生活でも色々と助けていただいています。日本の家の手配や、家具の準備、ビザの手続きなども手伝っていただきました。
ーービジネスマナーや働くモチベーションなど、日本に来て戸惑いなどはありませんでしたか?
日本にはビジネスマナーの本が沢山ありますよね。私のように海外から来た人でも、働く前に必ずマナーを覚えなければいけないと思って勉強していました。でも、入社してから先輩方を見ると、本に書かれているようなばっちりメイクや服装をしている人はいなくて、本に書かれていることだけが全てではないと思いました。
ーー確かに、ビジネスマナー本にはメイクや服装について結構書かれていますよね。日本の新入社員も最初は勉強すると思います。
スカートの長さや髪型、ストッキングの色など本当に細かくて、読んでいる時は、日本の人たちはこれを本当にやっているのか・・・と働く自信がなくなったこともありました。笑
 
 
ーー日本の食事はどうですか?
ベトナムと比べて、日本は揚げ物が多いなと思います。ベトナムでは野菜が中心だったので、ちょっと野菜が足りないなと感じます。あと、野菜も果物も値段が高いですね。色々なスーパーを教えてもらい、お買い得なものを買っています。
ーー色々なことを助けてくれる同僚や先輩の方はいらっしゃいますか?
取締役の山口ルミさんです。お姉さんのような存在で、私が日本に来る時や、家を借りる時も手伝ってくださいました。物を買い揃えるのもそうですが、書類などよくわからないことも多かったので、安心できました。
(広報担当の方)山口取締役は女性の活躍推進に力を入れていて、ものづくり女子部(通称MJ課)という女性だけのグループを立ち上げています。
ーーフォンさんから見て、YSKの良いところはどこだと感じますか?
熱意です。例えば、少しやる気が出ない時でも社長の言葉を聞くと、やる気が出て盛り上がります。本当にすごく感動します。
(広報担当の方)トップの考えていることや想いは、朝礼や営業会議でよく共有されるので、社員に伝わっているのではないかと思います。

今は日本で働きたい!

 
ーー仕事上での目標や、希望などはありますか?
同僚や会社の人ともっと仲良くなりたいです。部署が違うとなかなか話すチャンスもなく、せっかく日本に来ているのにあまり交流できていません。
ーー今後どのような仕事や働き方をしたいと考えていますか?率直に、ベトナムに戻りたいという気持ちはありますか?
ベトナムと日本、どちらも良いところも悪いところもあります。正直、今は日本にいたいと思っていますが、ベトナムにいる家族が気掛かりです。特にお父さんからは会いたいとよく言われていて、連休も今は帰ることができないので、少し心配です。
ーー日本で行ってみたいところなどはありますか?
ずっと前から、東北にある『宮城蔵王キツネ村』と銀山温泉に行きたいと思っています!東京に住む友人と、年末年始に行く計画を立てていたのですが、中止になってしまいました。残念でしたが、その時は急遽行き先を箱根に変えて、満喫してきました。
ーーキツネ村や銀山温泉の情報はどこから知ったのですか?!
ベトナムにいる頃から、日本の観光地として色々なところで紹介されていました。特に、銀山温泉は色々なおすすめ観光地ランキングの上位にランクインしています。あの街並みが素敵で、いつか行ってみたいです!
 
株式会社YSK
本社所在地  大阪府八尾市泉町1丁目17番地
代表取締役社長 石川直人
会社HP  株式会社YSK

編集後記

フォンさんの真面目さ、そして明るさが伝わる取材でした。
入社前にビジネスマナー本を読んで勉強しているという話は、日本でもよくある光景だと思います。しかし、製造業に就職する人向けに書かれていることはほとんどないと思うので、フォンさんの戸惑いも想像できました。
ひとつのテーマとして、製造業で働きたいと考える女性の考え方や、思いに迫るインタビューを今後も続けていきたいと思います。
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